●桜島海づり公園のアラカブとキジハタ![イメージ 1]()
平成17年4月にオープンした桜島海づり公園は、雄大な桜島をバックに気軽に釣りが楽しめるレジャースポット(施設)だ。
以前は、桜島の噴火を気にしながら、降灰対策が急務だったが、昨年の7月から噴火をしていない桜島なので、これがいいのか、悪いのか、今のところ、降灰を気にせず、釣りを楽しむことができる。ここの水深は6~9㍍、潮流は比較的速く、海底は桜島の地形をそのまま活用しているので、溶岩台地の上に釣り台があり、その沖は砂浜となっている釣り場だ。
この時季、アジ、アラカブ(カサゴ)やクロ、ミズイカなどが釣れている。
この桜島海づり公園に、1月30日に釣行したので報告しよう。
鹿児島市内から、フェリーで15分、桜島港から徒歩10分で到着する。当日は平日だったが、観光客の方が、レンタルタックルで釣りを楽しんでいた。
今回は、アラカブ(カサゴ)を、ソフトルアーでねらうことにした。同じ錦江湾にある、鴨池海づり公園では、1月7日にアラカブを1500匹も放流をしたそうだが、ここ桜島海づり公園も定期的にアラカブが放流されているので、魚影が濃くて数・型とも期待できる。
桜島海づり公園の特徴は、海底に流れ出した溶岩台地の上に釣り台を設置しているので、根掛かりが非常に多い。その溶岩が形成する天然の漁礁が、ここの特徴だと思う。
今回のように、アラカブなどのロックフィッシュをねらう場合は、根掛かりを回避できる、リグ(仕掛け)に工夫が必要だ。
私は今回、いろいろなリグの中から、テキサスリグをセレクトした。オフセットフックを使うことで、根掛かりが減少することと、溶岩が形成する荒い海底をスルスルと、簡単に移動し、アクションさせることができるからだ。
管理棟で入漁料を払い、連絡橋を渡り、釣り台の左側(潮通しがいい)からキャストを開始した。ここの釣り台は、桜島側の底質は100㌫溶岩だ。中心部から鹿児島市街地側は、手前は溶岩だが、沖合いの底質は砂地となっている。ここでのテクニックは、フルキャストして、着底を確認したらライスラックを取り、砂地をズル引きしてくる。
次に少しでも抵抗(障害物・ストラクチャー)を感じたら、砂地から溶岩地帯に変わる場所なので、その場所でリフトするように、軽くリグ全体を跳ね上げる。これを足元まで繰りして、アラカブを誘う。
アタリは、『ゴッン』と明確なので、瞬時にアワセを入れる。少しでもタイミングが遅れると、根の中に持ち込まれる。ラインを緩めて、待てば出てくることもあるが、ラインが擦れていることが多く、せっかく、出てきても、次のファイトでラインブレイクすることが多い。
このテクニックを駆使して、良型のアラカブを2ケタもキープすることができた。アタリが遠のいたので、次に先端部へと移動した。
ここでは、エギングの先行者がいたので、話を聞くと、「この間は、500~800㌘がヒットしたが、今日は300㌘が1パイだけだ」と、返事が返ってきた。
すると、矢継ぎ早に、「アラカブは、どうですか?」と、逆に質問された。「良型を2ケタ、キープしました」と返事をすると、「えっ、アラカブにすれば良かったかなぁ~」と、ため息交じりの返事が返ってきた。
エギンガーの方と話をしながら、ズル引きをしていると、抵抗を感じたので、そこで4~5秒ポーズを取り、リグを跳ね上げると、次の瞬間、ドラグが悲鳴を上げた。明らかに、今日、ヒットした良型のアラカブの比ではないパワーだ。
電撃的にアワセを入れて、根に持ち込まれないようにゴリ巻きをした。今回のタックルは、7フィートのベイトロッドに、それにマッチした小型のベイトリール、ラインはPEラインの3号に、リーダーはフロロライン16ポンドだ(リグは、イラストを参照して欲しい)。幸いに、根に潜られず、海面に浮いてきた魚を見て驚いた。なんと、良型のキジハタ(アコウ)がヒットしていた。
そのまま抜き上げようかと思ったが、近くにいたクロ釣りの方が、タモを入れてくださった。キジハタといえば、夏から秋が盛期だが、鹿児島では型・数を問わなければ、1年中ヒットする。予想もしないキジハタのヒットに、喜び、この魚もキープしようかとも思ったが、アラカブの2ケタの釣果で満足だし、貴重な魚なので、写真を撮って元気な内に、お借りしたタモを使いリリースした。
ここ桜島海づり公園では、釣行者はもちろん、同行者(見学者)もライフジャケットの着用を義務付けされている。冬場は防寒で着膨れしていることが多いので、私はウエストタイプのライフジャケットを着用している。
最後に、溶岩遊歩道にある、なぎさ公園の足湯で暖まって、帰路に着いた。錦江湾のアラカブはこれから産卵のため、大型が接岸(乗っ込み)してくるので、数もだが、型も期待できる。
あなたも、雄大な桜島をバックに、桜島海づり公園で釣りをエンジョイしてみてはどうですか、鴨池海づり公園同様、いろいろなイベントがあるので、釣行前に問い合わせてみるのもいいだろう。
▼問い合わせ 同公園℡099(293)3937番。