●錦江湾・神瀬のジギング
宮崎の後輩たちが、『錦江湾のマダイを釣りたい』という要望から計画した、今回の釣行だったが、勤務の都合などで最終的には、私と朝川さんの二人だけの釣行となった。4月22日(火)、泊まり明けの朝川さんを待って、彼の車で一路、高速で鹿児島へと出発した。釣行は翌日の23日なので、この日は私の家に泊まり、近くの温泉に行き、鹿児島中央駅近くの居酒屋で、明日の爆釣を期待して祝杯を挙げた。
翌朝4時30分に起き、5時に私の家を出て、国道226号線を南下、今回、お世話になる久栄丸(中山船長)の待つ、川尻漁港へと車を走らせた。
今回のメインターゲットは、マダイだったので、タイラバのタックルに、ライトジギングのタックルも準備し、6時30分、出港となった。
「来るのが、1月遅かったな?」
との返事だった。
この時季、錦江湾では産卵のため、東シナ海と太平洋から大挙して、群れでマダイが入ってくる。この大型のマダイのことを『入りダイ』とか、桜の花が咲く時季なので、『桜ダイ』とか、錦江湾では呼んでいる。
開聞岳周辺のマダイのポイントを攻めるがバイトもないので、次に錦江湾の入り口にある、神瀬へと移動した。
神瀬とは、今からおよそ25000年前、想像を絶する巨大な噴火があり、その火山が吹き飛んでしまい大きな窪地・カルデラができ、そこに南から海水が入って来て、錦江湾(鹿児島湾)が形成された。その際に残った浅瀬で、浅いところでは水深6㍍で干潮の時は、船上から海底が見える。無数の浅瀬が点在し、錦江湾に入ってくる船舶には最初の難所となっていたが、浮標が設置され、昼夜を問わず、船舶の安全を守っている。その周辺は一気に、200㍍まで落ち込んでいる沈み瀬だ。
マダイがピークの時は、この神瀬周辺は平日でも多くの遊漁船、プレジャーボートで賑わうが、この日は遊漁船が1隻、プレジャーボートが2隻と、これだけでピークは過ぎていると判断できた。先に来ていた遊漁船の船長に釣果を聞くと、「大型のマダイが、1尾だけ釣れたよ」との返事に、私も朝川さんもタイラバのタックルへと手を伸ばした。
魚探でポイントを決めて、タイラバで攻めること30分、バイトもない。その時、魚探を見ると、ベイトボールが出来ていたので、朝川さんがメタルジグをフォールさせて、ジギングを開始すると、待望のヒット。リールのドラグが悲鳴を上げないので、大型じゃないと判断できた。数分のファイトで海面に姿を見せたのは、50㌢のハマチだった。今日のファーストヒットだったので、私がタモを入れてランディングし、このサイズなら群れで回遊していると判断し、朝川さんがハマチをイケスに入れている間に、私もジギングのタックルを出して攻めたが、後が続かなかった。
その後、神瀬を諦めて、開聞岳周辺に移動した。移動の際、船長が無線や携帯で漁協や遊漁船、漁師の方から情報を集めると、漁協の情報で、『今朝、定置網に5~6㌔のヒラマサが50尾も入って水揚げされた』という、うれしい情報が飛び込んできた。
その情報から次に定置網の近くに移動し、ジギングを開始した。定置網に魚が入る時に通るルートを攻めたが、ヒットはないし、魚探に映るベイトの群れは、静かに泳いでいる。それから1時間以上も定置網の周辺を攻めたが、ヒットがない。船長はどうしても釣らせたいのか、終了時間の午後1時を過ぎても、ポイント移動をしてくれるので、こちらから、「もうこれでいいですから、納竿しましょう」と声をかけて、今回の釣行を終了した。朝川さんから、「リベンジですね」と、今回の釣行に懲りず、再びチャレンジすることを約束して、船長と別れた。
これから開聞周辺は、カンパチやハガツオの回遊があり、これにキャスティングで、シイラのファイトを楽しめる。今回、仕事で釣行できなかったメンバーを誘って、6月か7月にリベンジしたいと考えているので、期待して欲しい。
問い合わせ 久栄丸(中山船長)℡090(2503)0467番。