宮崎市内の南部、清武川でオオニベが釣れた記事は、週刊つりニュース西部版10月10号に掲載されたので読まれた方も多いと思う。現在、清武川河口周辺に、再びベイトフィッシュが接岸しているので、これをねらってヒラメやシーバスがルアーにヒットしていると言う情報が届いたので、10月22日に釣行したので報告しよう。
清武川とは、
清武川は、田野町の鰐塚(わにづか)山に水源を発し、清武町、宮崎市を通って日向灘に注ぐ29㌔の二級河川だ。比較的水質はきれいで、生活・農業・工業用に利用されている。河口周辺は、釣り人だけでなく、宮崎県内でも有数のサーフィンポイントなので、平日でも早朝にサーファーの方が多いので、お互いトラブルのないように楽しんで欲しい。
私にはこのように釣りとサーフィンが競合するポイントで知り合った友人が、鹿児島にも宮崎にも数人いる。彼らは海が時化ない限り、ほとんど毎日、海に入っているので、いろいろな情報を得ることがある。
特にヒラメに関しては、サーファーの方が海に立ち込む際、海底に生息しているヒラメを踏むことがあり、「昨日、ヒラメを踏んだ」と、メールが届くことも多い。サーファーの方が踏むくらいのヒラメは、通称・ソゲと呼んでいる30㌢以下の小型ではなく、それ以上の大型なので、サーファーからの情報はタイムリーで釣行に役立つこと間違いない。
ヒラメとそのポイント
ヒラメとは、硬骨魚網・カレイ目・ヒラメ科の魚で海底に生息する。『左ヒラメ右カレイ』と言われるように、頭を手前にして見て目が左側にあるのがヒラメ、右側にあるのがカレイだ。小魚を主食として、大型は砂地に点在する根回りに多く、大きいもので1㍍ほどに成長し、通称・ザブトンと呼ばれる。食性は獰猛で、ルアーに果敢にアタックしてくる。
この時期、冬から春の産卵のため浅場へ接岸してくるので、この時期がルアーで最も釣りやすい。
河口周辺に接岸してきたヒラメは、潮流に変化のある場所を好んで生息する。複雑な潮流は海底にクボミやカケアガリを作り、このような場所にはベイトフィッシュが集まる。その場所が、潮目であったり、カレント(離岸流)だったりする。
また、波打ち際も忘れてはならないポイントだ。波打ち際にはたくさんの
ベイトフィッシュが集まるので、信じられないくらいの超浅場にエサを追って、ヒラメが接岸している。むやみに立ち込まないで、波打ち際、波裏をじっくり攻めてから立ち込んで欲しい。
波打ち際に潜んでいる
早朝の6時、タックルを準備して、河口に移動すると、もう数人のサーファーがいた。少し波が高いがルアーをキャストできない波じゃないので、サーファーの邪魔にならないようにキャストを開始した。
最初に、波打ち際を攻めるため、一歩手前からミノーをキャストし、釣行を開始した。扇状に広範囲を攻めたが、ヒットはもちろん、バイトもない。次に少し立ち込んで、カレントの両際を攻めることにした。
ヒラメは海底に潜んでいて、目の上を通るベイトフィッシュには、果敢にアタックするが、ヒラメは決して捕食が上手な魚ではないので、ルアーのリトリーブスピードが速すぎると、アタリあってもなかなかフッキングしない。
このようなロケーションでは、離岸流の引き波に、そのまま、ロッドを立ててミノーをスティさせながら、引き波でアクションさるという、『ほっとけメソッド』で攻めると、次の瞬間、海底から黒い影が浮いてきて、反転した瞬間、立てていたロッドが大きく曲がった。
反射的にロッド全体で大きく合わせを入れると、待望のヒットだ。波でバレないように、慎重にポンピングしながら、ヒットした魚を離岸流から離し、波に乗せて岸まで寄せてきた。
砂浜に波に乗せてランディングしたのは、アベレージサイズの40㌢のヒラメだった。それも放流ではなく、天然のヒラメだった。この1尾に満足して、次はザブトン級になって、再び、私のロッドを曲げることを夢見て、写真を撮ってリリースした。
今回の釣行は、朝マズメの1時間だけだったが、ラッキーにも、1尾のヒラメと遭遇することができた。これから型もよくなり、これ以上の大型、モンスター、ザブトン級がヒットするだろう。
また、外道にはシーバス(ヒラ・マル)、オオニベもヒットするので、これからの清武川は要注意フィールドだ。
最後に、海に立ち込む際は、足元を確認しながら、すり足で一歩一歩、無理をしない、クボミ、カケアガリ、深みに注意して立ち込んで欲しい。もちろん、ライフジャケットは、必ず着用して欲しい。
ヒラメは漁協、県の条例なので、キープしていいサイズが決められているので、必ず守って資源保護に努めて欲しい。