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Channel: 餌木作人の戯言(薩摩烏賊餌木『弾(だん)』の作者)
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●宮崎港のハナタレエバ

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イメージ 1●宮崎港のハナタレエバ
 
 今回、釣行した宮崎港は、宮崎県中央部、宮崎市高洲町・吉村町一帯にある港湾施設だ。県庁所在地の宮崎市の東岸にあり、日向灘に流れる大淀川河口の左岸(北側)、新別府川河口、一ツ葉入江に位置する河口港だ。1969年(昭和44年)に開港し、港湾管理者は宮崎県だ。1973年(昭和48年)4月16日に、宮崎県内では細島港(日向市)、油津港(日南市)についで、県下で3番目に重要港湾の指定を受けた。
 
 この宮崎港一帯で、宮崎の方言で、『ハナタレエバ』と呼んでいる小型の魚がサビキ仕掛けて釣れていて、これにアジコが混じり、家族連れで賑わっているという情報が届いたので、11月8日に釣行取材をしたので報告しよう。
 
 現在、サビキ仕掛けで釣れている、『ハナタレエバ』は、正式名称はヒイラギで、ちょっと風情のある名前だ。宮崎ではメジャーなエサ取りだが、から揚げなどにして食べると、実は超うまい魚だ。小さくてヌルヌルしているから、調理が面倒くさそうだが、このヌメリは流水で簡単に取れる。
この時期、同じサビキ仕掛けで釣れるアジコ同様、背掛けにして泳がせ釣りのエサにしたいところだが、すぐ弱って泳がないので活餌にはならない。
当日は土曜日ということで、宮崎港全体、釣り人で賑わっていた。釣果を見せてもらいながら、港全体を歩いて情報を仕入れると、大淀川河口から水門周辺は、チョイ投げでハゼ、セイゴ、フェリーターミナルから南側では、サビキ仕掛けでアジコがメイン、北側ではそれにハナタレエバが混じって釣れていた。また、新別府川河口周辺では、キスやチヌも釣れていた。
釣果を見せてもらいながら、岸壁を歩いていると、「ハナタレエバやわ~」と、声がどこからか聞こえてきた。その声の方向に向かうと、家族連れで釣りを楽しんでいた。小さな男の子が、やっとの思いで竿を持っていた。お父さんに手伝ってもらいながら、やっと岸壁に上げると、サビキ仕掛けに、今回の本命(?)、ハナタレエバが掛かっていた。その男の子が、釣れたハナタレエバを直接触ると、そのヌメヌメに驚いて飛び跳ねていた。お父さんが針をはずそうとすると口元が、『にゅ~っ』と伸びた姿を見て、その男の子は大笑いをしていた。イメージ 2 私がカメラを構えて駆け寄り、釣果の写真を撮らせてもらおうとすると、その男の子は、「おじさん、たくさん、釣れているよ」と、水汲みバケツに入っている、ハナタレエバを見せてくれた。
 その後もコンスタントに、ハナタレエバが釣れていた。近くで竿を出していた常連さんに話を聞くと、「ハナタレエバはフェリーターミナルより北側がいい。南側はアジコが混じる。日ムラがあるが、これから数が期待できるよ。チヌ釣りの方は、エサ取り、外道と嫌うが、美味しい魚だよ」と、話してくださった。
 
 ハナタレエバの仕掛けは、市販のサビキ仕掛けで十分だ。サビキの色や針のサイズなどは、釣行前に釣具店などで聞くと、タイムリーに釣れている情報を提供していただける。ビギナーやジュニアの方は、針の数が多いと、オマツリなどのトラブルが発生するので、針の数の少ない仕掛けを使うとトラブル解消になる。
 タックルは、小型のスピニングロッドに、それにマッチした小・中型のスピニングリールに、道糸はナイロンラインの3号クラスがベストだ。
 エサはアミエビの冷凍を溶かして使うが、最近は手が汚れない、パックやチューブタイプもあるので便利だ。おまけに残ったら、常温で保管でき、るので持ち帰り、次の釣行に使うこともできる。
 釣り方は簡単で、海底まで落として、糸フケを取り大きくしゃくり、その日のハナタレエバの回遊している層で仕掛けをキープするだけだ。アミエビが仕掛けが海底に落ちる間としゃくった時に、カゴから出て魚を集め、サビキに魚が掛かる。小型の魚だが針掛かりすると、『ブルブル』と、ロッドに伝わるアタリがある。また、群れで回遊しているので、1尾掛かってもそのままにしておいて、2尾、3尾と追い食いをさせると、釣果数が伸びる。口の弱い魚なので、大きく合わすとバレるので、魚が掛かったらゆっくりとリールを巻きながら上げると、バレも少なくなる。
 最後に防波堤、岸壁からの釣りだが、ライフジャケットの着用は忘れないで欲しい。また、サビキ仕掛けは針が多いので、周囲に注意を払い、トラブルのないように楽しんで欲しい。
 ハナタレエバは小骨が多い魚なので、ヌメリと水気を取り、高温の油でカラッと揚げてから揚げ、衣を着けててんぷら、それを三杯酢に漬けた南蛮漬け、煮付けなど美味しくいただくことができる。
 手軽にできる釣りなので、この晩秋、家族で楽しんではどうですか?
宮崎港は近くにコンビニや釣具店もあるので、弁当や飲み物、釣具、エサなど心配せず、釣りを楽しむことができる。宮崎港には数箇所、駐車場が完備されているが、駐車場で閉鎖時間などが違うので、駐車する際は、必ず時間を確認して欲しい。
大型のカーフェリーや水産高校の実習船が寄港・接岸している時は、港湾施設で働いている方とトラブルのないように注意し、ゴミは必ず持ち帰るようにして欲しい。
 

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