●宮崎港のアラカブ
年末年始は本業が忙しく、釣りに行けない日々が続いていた。また、年末年始は、南国・宮崎にも寒波の到来があり、時化が続き、これが釣りに行けない日々に拍車をかけた。
やっと休みで天候のいい日が訪れた1月15日(水)に、宮崎港に初釣りに行ったので、その釣行報告をしよう。
釣行当日は、天気は晴天、でも、少し風が強く、寒い日だった。平日ということで、ポイントも空いていると思い、午前7時から釣行を開始した。
宮崎港は年末には、タチウオが接岸して、指2~4本の小型から良型が一晩で2ケタの釣果が続いていた。その後は寒波の到来で、目立った釣果は届いていない。
ベイトフィッシュが回遊していたら、メタルジグで青物魚、餌木でミズイカ(アオリイカ)をねらおうと考えていたが、ベイトフィッシュの回遊が確認できなかったので、ロックフィッシュをねらおうと思い、タックルを準備した。
この時期、ロックフィッシュのメインといえば、全国区各地で釣れ、釣り番組で取り上げられたり、釣り雑誌や新聞で特集記事が掲載されるメバルだが、残念なことに鹿児島市や宮崎市内では、メバルが生息していない。
鹿児島では熊本との県境、県北の長島・阿久根以北、宮崎では日向市・延岡以北まで遠征しないとメバルの姿を見ることはできない。
宮崎港でねらうロックフィッシュは、鹿児島の方言で、『アラカブ』と呼んでいるカサゴだ。外道に高級魚のキジハタ(アコウ)がヒットすればと願いながら、フェリーターミナルの岸壁からキャストを開始した。
ここフェリーターミナル付近は水深があるので、使用するジグヘッドは、エコギア・ボトムヘッド3.5㌘に、バグアンツ・2インチをセットした。
最初に、過去に実績のあるピンクグロウ(夜光・019)を沖にキャストして、ボトムに着底したのを確認しながら、スローリトリーブでズル引きをした。時々、重みを感じたら、リトリーブを止めて、少しラインを送り込んでみた。アタリじゃなかったら、根掛かりしないように、軽く跳ね上げて、その時のイレギュラーアクションとフォーリングでも誘ってみた。
そのアクションで岸壁までリーリングしてきて、最後に岸壁に沿って、上下にアクションさせた。
これを数回、繰り返して、広範囲にアラカブ(カサゴ)を誘って見たが、バイトすらなかった。
次にポイントを移動し、同じように広範囲を攻めたが、数回、バイトがあったが、ヒットしなかったので、『ルアーのカラーが違うのかな?』と思い、カラーをミッドナイトグロウ(夜光・032)にチェンジし、再びキャストを開始した。
ここで数回のバイトを確認できたので、次にポイントを係留船がある場所へ移動し、最初に岸壁を上下に攻めると、待望のヒット。すぐにロッドを沖に突き出し、アラカブを岸壁から離し、そのまま抜き上げた。海面を割って飛び出して来たのは、待望のアラカブだった。サイズとしては、リリースサイズの15㌢だったので、写真を撮ったら、元気な内にリリースした。
このポイントでは、岸壁にアラカブがいたので、『沖合いには、アラカブはいないかな?』と思い、フルキャストして広範囲を攻めたが、バイトもなかった。
次にポイントに水門近くに移動し、係留船の間などを攻めたが、ヒットはもちろん、バイトもなかった。諦め気分で、係留船のロープやブイなどに気をつけて、係留船ギリギリにキャストし、ボトム着底と同時に、リトリーブを開始すると、黒い影が走り、次にドラグが悲鳴を上げた。とっさに、『デカイ』と判断し、強引に係留船から離し、ファイトを開始した。ロッドをバットまで数回、曲げて、やっと海面に姿を見せたのは、50㌢クラスのチヌ(クロダイ)だった。抜き上げようかなと思ったが、私のファイトを見ていたエサ釣りの方が、タモを出して、ランデングしてくれた。
岸壁に上がってきたのは、キチヌ(キビレチヌ)の50㌢だった。リリースしようかと思ったが、タモを出してくれた方に、「要りませんか?」というと、二つ返事で、次の瞬間には、クーラーの中に入っていた。
このファイトに、両腕に心地よい疲労感が残り、私の初釣りは納竿となった。
これから宮崎港は釣り物が少なくなるが、水温が上昇してくれば、キスの接岸などもあり楽しめる。ファミリーフィッシングの好釣り場なので、近場で安全な宮崎港で、楽しい釣りをエンジョイして欲しい。