●大淀川河口のシーバス
今回、釣行した大淀川は、宮崎市の中心部を流れる県下最長の河川だ。鹿児島県との県境、都城盆地南部・鰐塚山地に源を発し、都城盆地を北流し、小林盆地から東流した岩瀬川と合流して東に向きを変え、宮崎市内に入り、下流部で本庄川と再び合流し、日向灘に注ぐ、宮崎の母なる河川だ。
その大淀川の河口、赤江大橋周辺でシーバスが釣れているという情報が届いたので、9月13日に釣行したので報告しよう。
当日は前日からの雨で、大淀川には濁りが入り、時々、ボラの跳ねる音がする。夜明け前に赤江大橋に到着し、ここのA級ポイントである鶴田川との合流点に行くと、対岸に先行者がいて、赤江大橋のピーア周辺をミノーでねらっていた。
あいさつをして、釣果を聞くと、
「夜明け前、良型がヒットしたがバレました」
と、返事が返って来た。
「ここでキャストしていいですか?」
と、了解を得て、キャストを開始した。今回、大淀川と鶴田川の合流点をねらうことにした理由だが、鶴田川といっても、小さい水路みたいな人工河川で、大淀川が増水すると、逆流しないように水門が閉まるようになっている。何の変化のない大淀川の河川敷の中で、ここだけ本流と違う流れがあり、水門口から沖には捨石が沈んでカケアガリになっている。それに赤江大橋のピーアがあり、そこに河口から回遊してきたシーバスが潜んでいることが多い。
できれば、先行者がいた赤江大橋近くのポイントがいいのだが、今回のポイントでもシーバスの回遊があるので、飛距離が出て、広範囲を攻めることができるバイブレーションプラグ(28㌘)をセットした。ラインはPEラインの0.8号に、リーダーはナイロンラインの20ポンドをセットした。 今回、メインラインをPEラインの0.8号にした理由は、少しでも飛距離を稼ぐためで、リーダーをフロロラインじゃなく、ナイロンラインを使用した理由は、食いが下手なシーバスなので、せっかくのバイトを伸びの少ないフロロラインが弾くのを嫌って、伸びのあるナイロンラインを使用した。
『朝マズメの1~2時間が勝負だ』と思い、フルキャストでキャスティングを開始した。ボトムまでフォーリングさせ、カウントダウンで水深を確認した。
このカウントダウンをしっかりと把握していれば、ミドルレンジを攻める際はカウントの半分までフォールさせればいいので、どのレンジをトレースしているか判断できる。
ボトムをトレースさせながら、地形を把握していると、何かがラインに当たる気配がする。たぶん、この時期、シーバスのベイトフィッシュになっているボラだと判断できた。
数投しながら、川面を見ていると、潮が干潮に向かっているのか、川が流れ出し、これで活性が上がったのか、ボラのジャンプが目立ちだした。時々、何かに追われているような連続したジャンプと、その後にライズが発生した。 『シーバスの回遊だ』
と、判断し、ロングキャストをした数投目、『ゴッン』と根掛かりと思うようなアタリがあり、次の瞬間、ドラグが鳴り、ラインが出た。
ロッドを立てると、走りが止まり、すんなりと寄って来たので、大型じゃないとすぐに判断できた。手前まで寄せてくると、2~3回、最後の抵抗で走ったが、エラ洗いやテールウォークはなかった。先行者の方がタモを出してくれて、無事、ランディングすることができた。
上がって来たのは、60㌢のシーバス(マルスズキ)だった。タモ入れをしてくれた先行者の方に、お礼を言って、写真を撮ってリリースをした。
今回は鶴田川の沖にあるアケアガリをメインにねらってシーバスがヒットしたが、バイブレーションゲームはグルグル巻いてドッカ~ンとヒットする単純で誰でもできる面白いゲームフィッシングなので、シーバス入門者、ビギナーの方はチャレンジしてみてはどうだろうか?
早朝の河川敷でのキャスティングは、ウォーキングやランニングの方に注意を祓い、ライフジャケットを着用し、安全にこの釣りを楽しんで欲しい。